[感想・書評]人生を危険にさらせ! 須藤凛々花

アクセスありがとうございます。

元NMB48の須藤凛々花さんと、政治学者の堀内進之介さんの共著『人生を危険にさらせ!』読了しました。

須藤さんは昨年のAKBグループ総選挙の結婚宣言で炎上している人としか知りませんでしたが、

AmebaTVの『橋下徹の即リプ!』で、哲学者を目指していて本も出している事を知り、

アイドルの方が書いている哲学本なら素人にも分かりやすそうだな〜と思って、購入しました。

とはいえ、私も読書が好きで、それなりに数をこなしているので、「まぁ簡単すぎて面白くなかったらしょうがないか」みたいな事も思って読み始めました。

・・・

ムズっ!!

「この人可愛い系のアイドルなのに、こんなことまで考えてるの!」

「哲学者を目指しているのに、甘く見てすみません。」

と、正直読んでて頭から煙が出てましたが、それでももっと読み進めたいという魅力がありました。

構成は対談形式で、テーマを設定して2人が論じているので、そのテーマの深い所に行く工程が推理小説の犯人を捜す物語に似ているような感覚でした。

各テーマは、

『生きる』『愛する』『自由になる』『正義しい』『大人になる』の5つです。

私は一番ぐさっと来たのは『正義しい』。

須藤さんが読んだ小説が、

娘を殺された父親の復讐の物語で、

加害者は未成年の為、刑はそこまで重くならない。

父親はそんな軽い刑で終わらせて良いのかと葛藤する。

社会としての正義と父親の正義は必ずしも一致しなくて、どう正義を考えていけば良いのかと、著者の二人が議論していきます。

特に気になるのは、

別に明確な犯罪だけではなくて、道徳的なルールにしたがうときも、そのルールを守らないことによるサンクション(制裁)を恐れるがゆえにしたがうといのは、普通にありそうなことです。〜中略

愛は法と正義を無効化するもの、法と正義にとっては危険なものです。ですが、他方で、通常の意味で法と正義が有効であるためには、サンクションが通用することが必要で、サンクションが人を動かすためには、その人がその人自身を基本的に肯定していなくてはいけないわけです。

私も娘がいます。

まだ小さいですが、自分だったらと考えると胸が熱くなります。

愛するからこそ冷静ではいられなくなり、社会としての正義が考えられなくなる。

キングコング西野さんの『魔法のコンパス』で書かれていた、タモリさんとの会話を思い出しました。

タモリさんは、

戦争が無くならない理由はなんだと思う?

それはな、人間の中に『好き』と言う感情があるからだ。そんなものがあるから、好きな物を他人から奪ってしまう。また、好きな物を奪った奴を憎んでしまう。ホラ、自分の恋人をレイプした奴を『殺したい』と思うだろ?

でも、恋人のことを好きじゃなかったら、攻撃に転じることはない。残念だけど、人間の中に『好き』と言う感情がある以上、この連鎖は止められないんだよ。

『LOVE&PEACE』という言葉があるけど、LOVEさえなければ、PEACEなんだよ。その生き方は、かぎりなく動物や植物の世界に近いな。ただ、『好き』がない世界というのも、ツマラナイだろう? 難しい問題だよ、これは。どうしたもんかね?

あと、北斗の拳のサウザーを思い出しました。

サウザーは、どんなシーンかは覚えておりませんが、

愛ゆえに人は苦しまねばならぬ!!愛ゆえに人は悲しまねばならぬ!!

こんなに苦しいのなら・・・こんなに悲しいのなら・・・愛などいらぬ

両者も愛する人と一緒にいるからこそ、奪われた時の苦しみを語っています。

話を戻すと正義しいとはと、理性と感情の交錯が一体何が正義しさになるかは計り知れません。

正義しいことも他のテーマも私にとっては深い議論ばかりで、まだまた勉強不足ですが、

哲学が自分にとってこれから勉強したいテーマの一つになりました。

須藤さんの今後の活躍も注目します。

人生を危険にさらせ! (幻冬舎文庫)